ポール、完全復活! 再来日公演が遂に決定!!
2012年はポールにとって、さらなる活躍の1年となった。
まずはグラミー賞授賞に先立ち、MusiCares Person of the Year に選出された。その授賞式では、コールドプレイ、ニール・ヤング、ケイティ・ペリー、フー・ファイターズといった一流のアーティストたちがポールへのトリビュートとし、それぞれがお気に入りのポールの曲を演奏している。
続くのは2012年のグラミー賞の放映だ。「マイ・ヴァレンタイン」でギターのジョー・ウォルシュとの見事な共演を披露すると、フィナーレにはアルバム『アビイ・ロード』のB面のメドレーを演奏。再び、ジョー・ウォルシュと、さらにはデイヴ・グロール(フー・ファイターズ)、ブルース・スプリングスティーンも参加し、最高のステージを披露した。
その同じ週にポールは、『キス・オン・ザ・ボトム』発売に向け、それまでの中で最も親密なコンサートとも言える「ライヴ・キス」を行っていた。『キス・オン・ザ・ボトム』の多くを収録したロサンゼルスのキャピトル・スタジオで行われた演奏は、世界に向けてオンラインでライヴ・ストリーミング配信された。収録に参加したスターアーティストたちも、この滅多にない機会に参加している。このライヴはそれまでのコンサートとは異なり、ポールが有名なヘフナーのベースを手にすることなく、実際には楽器を一切持たずに、これまで数々のアイコン的存在の歌声を捉えてきたであろうマイクの前に立った。この時の演奏は2012年の年内に、『ライヴ・キス』としてDVD化されている。
このライヴが行われる数時間前に、ポールはキャピトル・スタジオ前のVineストリートでハリウッドの殿堂(“Hollywood Walk Of Fame”)入りを果たし、彼自身の星形のプレートを手にすることとなった。また、この日(2月9日)の夜は、ビートルズが『エド・サリヴァン・ショー』に出演してアメリカでのテレビデビューを飾ってから48周年記念の夜でもあった。
3月になって「On The Run」ツアーでヨーロッパへと戻ると、ロイヤル・アルバート・ホールで行われた10代の若年がん患者を支援するチャリティー・ライヴ、コンサート・フォー・ティーンネイジ・キャンサー・トラストに参加。ロジャー・ダルトリー(ザ・フー)やポール・ウェラー、ロニー・ウッド(ザ・ローリング・ストーンズ)と「ゲット・バック」を共演した。
4月には再び南米に向い、ウルグアイ、パラグアイ、コロンビアを初めて訪れ、ブラジルでは初めての地域で演奏を披露。5月10日には、メキシコ市の広場であるソカロで巨大なアウトドア・コンサートを無料開催し、40万人以上のファンを集客した。
次なる活躍は、エリザベス女王の即位60周年を祝してバッキンガム宮殿で行われた「ダイヤモンド・ジュビリー・コンサート」で、世界中に向けてテレビ放映された。1日の中で、ロイヤル・ファミリーが席から立ち上がりダンスステップを踏んでいたのは、主演を務めたポールの演奏の時だけだったことをメディアが注目している。さらに、ロンドン・オリンピックでは「ヘイ・ジュード」を披露し、開幕式典を締めくくった。